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2017.10.03

出かける学ぶ

全部「国宝」!トリビアも満載? 京都国立博物館特別展

全部「国宝」!トリビアも満載? 京都国立博物館特別展

展示品すべてが国宝! そんな贅沢な展覧会、京都国立博物館開館120周年記念特別展覧会「国宝」が本日10月3日から開催されます。
明治維新以降、破壊や盗難に遭ったり、海外に流出する多くの宝物を守り伝えるために定められた「国宝」と、文化財保護の拠点として、収集・保存・展示・研究を進めてきた京都国立博物館。今年2017年はその「国宝」と「京都国立博物館」の誕生から120年、二つのメモリアルイヤーにあたります。
その記念として、縄文から近世に至るまで、日本の悠久の歴史を伝える国宝のうち、210件が集結する、奇跡の展覧会が実現! そこで今日は、見どころがありすぎる今展を、実は知らなかった国宝マメ知識と展示作品を合わせてご紹介します。 

 

ところで、国宝に指定される美術工芸品は、885件。(2017年現在)今展ではその約1/4にあたる、なんと200件以上の国宝が、展示期間を大きく4期に分けて一挙公開されます。1カ所にこれほどの国宝が集まるのは、まさに奇跡! 京都国立博物館の12のジャンルの研究員の総力を結集。 

縄文から平安に至る時代の流れを考古遺物の国宝で辿る「考古」。日本美の源流でもある縄文時代の土偶や、日本最古の国宝「深鉢形土器」、一辺わずか2.3cmの最小の国宝である金印「漢委奴国王印」、平安貴族の栄華をしのばせる藤原道長が書写した法華経が収められた金銅製の経筒などが展示されます。

国宝 深鉢形土器(火焔型土器)  新潟県笹山遺跡出土 縄文・前3500~前2500年 新潟・十日町市(十日町市博物館保管) 10月3日~10月29日展示 撮影:小川忠博

 

国宝に指定された134件の彫刻作品のほとんどが、実は関西にあるということをご存知ですか? 実は関西以外にある国宝の彫刻作品はわずか8件。「彫刻」では、奈良・京都を中心に、飛鳥時代から鎌倉時代までを代表する国宝像を展示。今年国宝へ指定されることが決定した、いわば一番新しい国宝「大日如来坐像」や、かつて羅城門の上に安置され平安京を守護していたという伝説のある仏像「釈迦如来立像」などが展示されます。座高わずか11cm、手のひらサイズで表情も可愛らしい「薬師如来坐像」は、見落とさないようご注意を(笑)

国宝 釈迦如来立像  中国 北宋・雍煕 2年(985)  京都・清凉寺 10月17日~10月29日展示

釈迦の奇跡を描いた「釈迦金棺出現図」や天平美人を描いた「吉祥天像」のほか、日本美術最高傑作のひとつともいわれる国宝第一号「普賢菩薩像」など、「仏画」では、美の世界が展開されます。

国宝 普賢菩薩像  平安・12世紀 東京国立博物館 10月3日~10月29日展示

国宝の絵画は美しいものばかりではありません。中には、死後に罪業に応じて落ちる6つの苦しみの世界「六道」(天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄)など、かつての日本人が向き合った「死」の恐怖を描いたものも。「六道と地獄」では、飢餓の苦しみに苛まれる餓鬼を描いた「餓鬼草子」(部分)、美女の遺体が朽ちていく様子を季節の移ろいと重ねて描いた「六道絵」(十五幅のうち八幅)など、壮絶なリアルさに驚かされる作品が並びます。

国宝 地獄草紙(部分)  平安・12世紀 奈良国立博物館 10月3日~10月15日展示 写真:奈良国立博物館(撮影:佐々木香輔) 

女性なら誰もが心惹かれる雅な世界、「絵巻物」。今展には、日本文学史上の傑作「源氏物語」を描いた現存最古の作品も出展されます。「祇園精舎の鐘の声…」という詩が聞こえてきそうな、平家一門が書写し巌島神社に奉納した装飾経も。

国宝 源氏物語絵巻 柏木(三)  平安・12世紀 愛知・徳川美術館 10月31日~11月12日展示 ⓒ徳川美術館イメージアーカイブ/DNP artcom  

そして「肖像画」には、金沢文庫を設立した武将北条実時の肖像画などが並びます。日本肖像画の最高峰「伝源頼朝像」と「伝平重盛像」「伝藤原光能像」の神護寺三像が揃うのは23年ぶりだそう。 

また、国宝はいわゆる日本製のものだけではありません。日本の工芸芸術に大きな影響を与えたとされる、海外渡来の品も多く含まれています。その中から今展では、愛溢れる「中国絵画」の最高峰「観音猿鶴図」や、雪舟や等伯も憧れた思考の絵画などが展示されます。

国宝 観音猿鶴図 牧谿筆  中国 南宋・13世紀 京都・大徳寺 10月31日~11月12日展示 

 

その雪舟は、実は国宝に指定される作品の数が最も多い日本画家。「中世絵画」では、その6件全てが揃う贅沢な空間が3週間限定で展開されます。雪舟の国宝の中で唯一の人物画「慧可断臂図」、百人一首でも有名な景色「天橋立図」のほか、全長15メートルを超える長大な山水絵巻「四季山水図鑑」は京都国立博物館に15年ぶりの展示となります。

国宝 天橋立図 雪舟筆  室町・16世紀 京都国立博物館 10月3日~10月29日展示

 

安土城、聚楽第、大阪城、またその庇護を受けた寺院には、権威を象徴する璋屏画が設えられました。今展「近世絵画」」では、その璋屏画を多く手がけた長谷川等伯と、豊臣秀吉が鶴松の菩提を弔うために建立した寺の璋屏画を手がけた後に、若くして急逝息した息子の久蔵の絵画が共演。かつての権力者たちでも体験できなかった、絢爛豪華な大画面世界を体感できます。

国宝 天橋立図 雪舟筆  室町・16世紀 京都国立博物館 10月3日~10月29日展示

国宝 松林図屏風 長谷川等伯筆  桃山・16世紀 東京国立博物館 10月31日~11月12日展示

 

ところで、国宝を一番多く遺した人物が空海であることをご存知でしょうか。「三筆」のひとりとして知られる書の達人・空海自筆の書8件が国宝に指定されているほか、空海が唐から持ち帰ったとされる密教法具や、その思想に基づいて制作された仏像や絵画など、空海の影響のもとで生み出された国宝は、数十件にものぼります。その空海の書は、今展「書跡」でも鑑賞が可能。このほか、今展で多数展示される空海の関わる国宝を探してみるのも面白いかもしれませんね。

国宝 聾瞽指帰(部分) 空海(弘法大師)筆  平安・8~9世紀 和歌山・金剛峯寺 10月17日~10月29日展示

 

このほか、「染織」や「金工」、「漆工」「陶磁」からも見逃せない品々がラインナップ。太閤豊臣秀吉が愛した短刀、日本一の嫁入り道具といわれた徳川家光の長女、千代姫の婚礼調度品、色とりどりの玉で飾られた王の象徴である冠などがズラリと並びます。

今展は11月26日までⅠ期からⅣ期に分けて開催されます。作品ごとに展示期間が異なりますので、「これ見たい!」がある方は、事前に確認の上お出かけください。紅葉、お茶会と、秋の京都は「見逃せない!」が目白押し。ですが今年京都を訪れたなら「国宝」は必見! じっくりと日本の宝の魅力をご堪能ください。

 

京都国立博物館開館120周年記念
特別展覧会「国宝」

会期:2017年10月3日(火)~11月26日(日)
210件の国宝を大きく4期に分けて一挙公開!
Ⅰ期 10月3日(火)~10月15日(日)
Ⅱ期 10月17日(火)~10月29日(日)
Ⅲ期 10月31日(火)~11月12日(日)
Ⅳ期 11月14日(火)~11月26日(日)
※ Ⅰ~Ⅳ期は主な展示替です。一部の作品は、上記以外に展示替を行います。
休館日:月曜日
※ ただし10月9日(月・祝)は開館、10日(火)休館
開館時間:午前9時30分~午後6時(入館は午後5時30分まで)
※ 金・土曜日は午後8時まで夜間開館(入館は午後7時30分まで)
会場:京都国立博物館 平成知新館(京都市東山区茶屋町527)
入場料:一般1500円ほかでもございませんが

 

■ 詳しくはこちら
京都国立博物館開館120周年記念特別展覧会「国宝」
http://kyoto-kokuhou2017.jp/index.html

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