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2017.09.13

学ぶ

仕事が楽しいと、人生も楽しくなる理由

仕事が楽しいと、人生も楽しくなる理由

50代からの新しい働き方は、自由な気持ちで謳歌するもの! 日々の生き方、おとなの働き方を独自の視点で見つめ続ける3人に、仕事と人生を楽しむ考え方のヒントを伺った。

 

仕事は、距離を超えてさまざまな場所や人の元へと

連れて行ってくれる「乗り物」です

働き方研究家 西村佳哲 

僕は30歳前後から働き方について考えるようになり、数十名の先達に彼らの働き方を聞かせてもらいながら、仕事の本を何冊か書いてきました。自分自身の仕事については「何をすればいいか」という自問から始まり、「誰と」「どこで」と考えるようになって、最近は「今いる環境 × 自分で、どんなことができるのか」に取り組んでいるところです。働き方研究の中で思ったのは、仕事とは自分と社会をつなぐメディアであるということ。自分を色々な場所へ運んでくれる「乗り物」のようなもので、その仕事を通じて、会える人、訪れる場所、知ることのできる領域が大きく変化します。進んでゆくと、目に入る景色がどんどん変わってゆく。その中で生まれる好奇心や初々しさが、人生を新鮮に、楽しくさせていくんじゃないかと考えています。 

■Profile
西村佳哲(にしむらよしあき)/1964年生まれ。リビングワールド代表。建築分野を経て、デザインして「つくる」・仕事をインタビューして「書く」・ワークショップなどで「教える」の3種類の仕事に携わる。『なんのための仕事?』(河出書房新社)など仕事研究の著書多数。

 

50代からは、楽しいを「自家発電」する世代。

会社のためから、社会のためへ!

美容家・メイクアップアーティスト 小林照子 

たとえば、女性の生涯年齢を80歳と考えたとき、成人してから80歳までの間には60年の歳月があります。20歳からおとなとしての人生が始まったとすると、30年が経った50歳はちょうど真ん中の世代。つまり、おとなの折り返し地点です。同時に、女性ホルモンが減っていく世代だからこそ、心を明るくするホルモンの「自家発電」が必要なとき! 自分で“楽しい”を発電することが、人生を魅力的なものにするかどうかの分かれ道になります。そのためのひとつが仕事です。
私は56歳のとき、もっと日本の美容界を育ててみたいと思い、会社から独立しました。「会社」のためを逆さにして、「社会」のためにできることを考えた。そんな風に発想を転換したら、今の自分らしい働き方になったのです。朗らかに働く→ホルモンの「自家発電」が叶う→“楽しい”がさらに発電される……このサイクルこそが、自由な生き方の秘訣だと思います。 

■Profile
小林照子(こばやしてるこ)/1935年生まれ。コーセーで初の女性取締役を務めた後、ビューティ・コンサルティングを行う「美・ファイン研究所」を設立。「フロムハンドメイクアップアカデミー」などの学園長として後進育成にも尽力。主な著書に『80歳のケセラセラ。いくつになっても「転がる石」で』(講談社)など。 

 

何足のわらじを履いてもいい!

仲間との活動はあなたの「居場所」になるのだから

社会学者 上野千鶴子 

私は今、女性を集めて、暮らしや趣味、社会活動の情報を発信し、彼女たちの力を繋ぐWEB事業を行っています。主婦業を含め、立派な仕事をする優秀な女性の能力を眠らせておくのはもったいない、活動の場を作らねばと考えたのです。とくに50代は仕事でも人生でもベテランになって、自分の可能性や限界がわかり、煮詰まってくる年頃。だからこそ再起動をし、アクションを起こしてみてほしいのです。人生経験を積み重ねた、プラスαの仕事力を持っているので、今までの自信やキャリアをリセットするのはとてもいいことですよ! 母、主婦、これまでの仕事、新しい活動、趣味を育てる……いくつものわらじを履けば、毎日がもっと楽しいものになります。仲間との活動は人生の「居場所」です。心地よくやりがいを感じる居場所があれば、人生後半がより豊かになるでしょう。 

■Profile
上野千鶴子(うえのちづこ)/1948年生まれ。長年にわたり、日本のフェミニズムを牽引。東京大学名誉教授。女性の活躍の場を作るポータルサイト、「ウィメンズアクションネットワーク」を運営する、認定NPO法人「WAN」理事長に。

 

 

企業の皆さんに聞きました。
50代の労働力をどう思いますか?

50代の雇用の現状、熟した労働力に期待することなどを4社の企業にアンケート取材。社会が思う50代の労働力への認識が少しだけ見えてきた。

即戦力として経験豊富なパワーに注目しています
パーソルグループ(総合人材サービス)
「人手不足が社会的課題ですが、2025年には583万人もの労働力が不足すると推測しています。最近は高い能力を求めて、顧問や研究講師に中高年の方を迎え入れ、知見に基づくアドバイスを求める企業も急増中。人材サービス業としてその支援に取り組んでいます」 

 

求めているのは食や旅の提案ができるおとなの説得力
代官山蔦屋書店(ライフスタイル書店)
「本を通じたライフスタイル提案をしているので、食や旅の分野は特に、経験が仕事に生きてきます。趣味の得意分野がある、クリエイティブなものづくりの経験があるなど、人生に裏打ちされた力が重要。それがネットで得られる情報以上の顧客価値になっていくと考えています」 

 

人生経験からくるマニュアル以上の接客に期待!
モスフードサービス(ファーストフード)
「中高年のスタッフの、人柄や人生経験が表れた温かな接客は、親しみが持てる、安心できるとお客様から好評なんです。弊社では、会社員として別の職場で働きながら、週末に短時間のアルバイト経験を積んで、定年後に本格的に勤務する、という働き方をする人もいますよ」 

 

必要なスキルを持つ“人財”は積極的に採用したいです
大和ハウス工業(住宅メーカー)
「50代以上の方も業務に必要なスキルや資格を持っていたら、もちろん採用したいです。そのためにも中高年が働きやすい環境が作れるよう、親の介護にかかる帰省旅費の補助制度や、無期限介護休業制度、65歳以降も勤務可能な生涯現役制度などを取り入れています」

 

 

『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
イラスト/加納徳博 構成/鹿志村杏子

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