• vivi
  • with
  • voce
  • frau
  • mi-mollet
  • 会員登録・特典

人気の記事から

2017.09.02

学ぶ

小池百合子「経験値はあなたの個性」

小池百合子「経験値はあなたの個性」

圧倒的な支持を得て、女性初の東京都知事に就任した小池百合子さん。
失敗をすべて肥やしとしてしまう64歳は、どこまでもポジティブでマイペース、ストレスフリーだ。改革を次々と推し進めてきた知事が、50代の女性たちに力強くエールを送る。

 

経験値はあなたの個性。仕事に生かすべきです

失敗は勉強。すべてを肥やしにするタイプ

次々と打ち出す新しい施策や潔い発言、女性目線の改革が注目を集める小池百合子さんは、今、日本中が最も注目する女性のひとり。いつも何かに挑んでいるような印象があるが――。

「確かに、挑戦する気持ちはいつもあります。まあ、踏み出したことで火傷をすることもありますが、それがマイナスとは思いません。たとえ失敗しても、反省しながら、いい勉強をさせてもらったと思います。私はすべてを肥やしにしていける厚かましいタイプなので(笑)」

小池さんの50代はまさに挑戦の連続だった。
環境大臣、女性初の防衛大臣など、要職を歴任。
56歳のときには、自民党の総裁選に出馬し、総理大臣にも挑んだ。そんな充実の50代を過ごしたからこそ、おとなの女性に働く機会を与え、間口を拡げたいと思うのだろう。

「今、保育士が足りないと言われています。もちろん若い保育士にも増えてほしいけれど、資格を持っていて現在は退職している中高年を生かしたり、資格がなくても実際に子育てした人が有資格者並みに働けるような仕組みがあってもいいと思う。そういった方々をもっと社会で生かすことによって、保育士不足という問題も解決していけるんです。そうなれば“一石三鳥”なんじゃないかと思って、今おとなが社会で生きる環境を研究しているところです」

女性が安心して保育園に子どもを預け、働ける社会。50代以上の女性が働いて収入を得て、心の支えと豊かさを持ちうる社会。小池さんはそんなニッポンをイメージする。しかも、できるだけスピーディに実現させようとしている。

「私が心掛けるのは、これまでみんながあまり考えてこなかったことを、新しい切り口で提供していくこと。たとえば、環境省時代のクールビズもそうですし、今は、街の無電柱化も促進しています。新しい視点で、これからの経済、技術を作り出せたら、と考えています。保育士問題、子育ての部分も、少し設計を変えれば、おとなのみなさんのオンリーワンの力をもっと生かしていけるはずです」

小池さんは、50代からの働き方こそ、大切だと考える。これまでの経験をいかに生かし、どう伸ばしていけるか。そのまま組織の中で生かすやり方、管理職として生かしていく方法、あるいは独り立ちをする生かし方……。

 

オンリーワンまで磨き上げれば世界進出も目指せる

とりわけ、現代のインターネット社会では、おとなの“独り立ち”の道が拓けていると言う。

「人を雇って会社を立ち上げるのではなく、スキルを持った方がひとりで展開できる仕事もたくさんあります。何かオンリーワンのものを持っていれば、ネットで生かしていける。つまり、女性が『起業します』というと大変に思えるけれど、マーケットに出しやすい時代になったことで、得意なものづくりや趣味のものを仕事にしやすくなったということ!」

ただ、趣味を仕事にするときこそ、より特別なオンリーワンを目指すべき、と話す。

「私も、アクリル毛糸で編んだ手作りのたわしをいただいたりしますが、誰でも思いつくようなものなら、それは趣味のもの。でも、他にない価値をつけるまで工夫すれば、評価されて立派な商品になります。アマゾンなどを使えば、国内だけでなく世界のマーケットを相手にでき、一気に世界進出まで狙えるのです」

 

政府は「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を、少なくとも30パーセント程度にする」という「2030(にいまるさんまる)」プロジェクトを推し進めている。小池さんも推進してきた。

「現在、都庁の職員の4割が女性で、そのうち3割以上が係長、2割が管理職。だから、都庁が最初に2030を達成すれば、女性が活躍できる新しい社会のモデルにできるんです。まして私は人事のトップなので、女性の管理職をどんどん任命していこうと思っています。まず、都庁から変える。それにより、男性が『これはいかんぞ』と頑張る。結果として、男性職員も女性職員もそれぞれ切磋琢磨することになり、社会がより成長していくのです」

 

■Profile
小池 百合子(東京都知事)
こいけゆりこ/1952年兵庫県生まれ。エジプト・カイロ大学を卒業後、通訳などを経て1988年から「ワールドビジネスサテライト」のキャスターに。1992年、参院選で初当選。その後、衆院選で8選、環境大臣、防衛大臣、自民党総務会長などを歴任。2016年7月、291万票を獲得し、女性初の東京都知事に。

 

『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
撮影/相馬ミナ 取材・文/一志治夫 構成/鹿志村杏子

FOLLOW US

著者プロフィール

COPYRIGHT(C)2013 KODANSHA LTD. ALL RIGHTS RESERVED.