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2017.04.04

学ぶ健康

だるい、笑えない、更年期症状を救った方法

だるい、笑えない、更年期症状を救った方法

更年期って、どんな変化が起こるの? これからどうなるの? という疑問や不安は多くの方が抱えているかと思います。治療や相談にのってくれる医師もまた更年期を経験しています。今回は、皮膚科医まのえいこ先生に、どんな治療法を選んだのかを伺いました。

 

だるい、動けない、笑えない。

休職を考えるほどの状況を救ったのが、“HRT”だった。

 

「女性ホルモンが少なくなるだけで、性格まで変わってしまうこともある。人によっては、更年期はそれくらいインパクトがあるものなのです。自分で経験したからこそ患者さんのつらさがわかる。医師として大きな収穫でした」
と、まのえいこさん。

もともと明るくて前向きな性格、仕事も順調で悩みもない。自分には更年期障害なんてないと思っていたそう。ところが、閉経した50歳ぐらいを境に、メンタル面に大きな変化が。

「40代後半からドライアイや声がかすれるなどの症状が出て、当時流行っていた成長ホルモン※①などを補充する治療を受けていました。でも改善するどころか、気づけばだるい、動きたくない、意欲がわかないという状態に。うつになったと思いました」

そして51歳になり、まのさんが“地獄”と呼ぶ3ヵ月が始まってしまう。

「常に不安と胸の重さがつきまとい、微熱は出るし、好きな物を食べても味がしない、テレビを見ても笑えない。仕事中もつらくて、診察の合間に横になりなんとかしのいでいました」

抗うつ剤や漢方薬を試すも効かず、精神科に予約を入れたものの、動くことができず、キャンセル。いつ仕事をやめようかと思っていたそう。

「これはもう限界と、最後に女性ホルモンの薬(HRT)を1錠飲んでみたんです。すると、嘘でしょう!? というくらい一変。ずっと白いモヤがかかったような世界にいたのに、30分ごとに視界がスーッと開けていく感じ。頭もスッキリして、これで治った、生き返った! と実感しました」

結局は、シンプルに女性ホルモンを補充する方法(HRT)が、まのさんには合っていた。

「すぐに問題の症状は消えました。でもHRTをやめるとまだ少しつらく、頭の働きが悪くなります。貼り薬※②を使い量を減らしていき、今でも少しは使っています」

これを機に考え方も大きく変わった。

「更年期や閉経は、これからは人生をゆっくり歩まなきゃいけないよというお印をもらうイベント。人生を楽しもう、自分を許そうと思い、余暇の時間を大切にしています。だらだらと寝ている自分も許せるようになりました」

更年期以降の体調はどうですか? 

「更年期がつらいのは、ホルモンが急降下している真っ最中だから。下がったら下がったなりに安定してくるので、つらい時期は必ず抜けます。ただ、加齢の影響は誰にでも出てきます。食事にしても、スキンケアにしても、年齢に合わせて必要なケアをプラスすることが大切ですね」

 

だらだらしてもいい。

自分を許すことも更年期を乗り切るコツです。

 

【biography】

44 代後半 ドライアイになる。アンチエイジング医療がブームで成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどを投与する治療を受けるも、効果がなく1年でストップ

51 歳 頭痛、微熱、不安感、食欲不振が3ヵ月続く。抗うつ剤や安定剤や漢方薬を試すも効かなかった。ホルモン補充療法(HRT)を試し、その劇的効果に驚く。1ヵ月内服し、その後貼り薬にチェンジ

53 歳 HRT(貼り薬)を継続。更年期のつらい症状が徐々に和らぐ

62 歳 医師として働きながら、父の介護中心の生活を送る。HRT(貼り薬)は使用頻度がずいぶん減って週に1/2枚ぐらいに

 

①成長ホルモン
骨や筋肉の成長、脂肪の代謝、免疫機能などに関わるホルモン。アンチエイジングなどを目的に、このホルモンを注射で補充する治療法がある。

②エストロゲンの貼り薬 (HRT処方薬)
婦人科などで処方されるテープ型の貼り薬。更年期障害の緩和、泌尿生殖器の萎縮の改善、閉経後の骨粗鬆症の防止など、女性ホルモン(エストロゲン)の不足を補う目的で使用されます。

 

■Profile
まのえいこさん
Dr.マノメディカルクリニック院長
皮膚科医30年以上の臨床医としての豊富な経験を持つ、皮膚と美容のエキスパート。皮膚科&美容皮膚科に「女性科」も併設し、更年期の心と体の悩みなどにも対応。

 

 

『おとなスタイル』Vol.6 2017冬号より
イラスト/村田善子 取材・文/及川夕子 構成/伊藤まなび

 

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