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くらしの本から

2017.09.14

出かける学ぶ

おしゃれ! かわいい! へんてこ!
今見るべき浮世絵師No.1は鈴木春信!

おしゃれ! かわいい! へんてこ! <br />
今見るべき浮世絵師No.1は鈴木春信!<br />
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人気の浮世絵師といえば、北斎、国芳、広重ですが、今見るべき浮世絵師は、何といっても鈴木春信です!

鈴木春信は、今から250年ほど前の江戸時代中期に活躍した絵師。主な活躍期間は1760年頃からの10年ほどととても短いのですが、当時誕生したばかりの錦絵のジャンルで、独自のスタイルの作品を数多く発表し、絶大な人気を博しました。
今、あらためて春信の浮世絵を見てみると、現代人の目から見ても本当にきれいで、おしゃれで、かわいくて、そして「へんてこ」な作品がたくさん!! 思わずその世界に引き込まれてしまいます。
9月6日から千葉市美術館で開催されている「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」では、世界最高の春信コレクションの中から選りすぐりの作品が展示されていますので、ぜひそちらで実物の作品をご覧いただきたきたいのですが、ここでは最近発売になった『ARTBOX 鈴木春信』の中から、春信の魅力の一部をお見せしたいと思います。(注 ボストン美術館浮世絵名品展に展示されているものではありません)

 

おかしな状況ばかり

春信の絵を見ていると、ときどき「え、何これ?」というへんてこな状況が現れ、驚かされます。美人が鳥に乗って空を飛んでいたり、唐傘を持ってジャンプしたり、あるいは大黒さんが胴上げされていたり、大きな甕から子どもが飛び出てきたり……。不条理漫画のひとコマと見紛うような世界ですが、じつは、有名な故事の見立であったりと意味があるのです!

 

恋する風景

春信の浮世絵の見どころは、何といっても恋人たちのいる情景です。ほとんどがまだ少年・少女と言えるような若い男女。肉感をできるだけ排したその中性的な描写で描かれる恋人たちは、とても可憐で「夢見るような」と評される美しさです。また、二人で蛍狩りに出かけたり、手紙をめぐって諍いをしていたり、蹴鞠をきっかけに出会ったりと、その状況の面白さもポイントです。江戸時代もあったんですね、スポーツがきっかけの出会いって。

 

かわいい子ども

春信が活躍したのは、子どもを主役とした「子ども絵」というジャンルが確立した時代。春信の浮世絵にもたくさんの子どもが登場します。見ていると、「かわいい」という単純なひと言では形容できないような子どもたちもいるのですが、それもまた、人物の表情を極力抑えた春信の浮世絵ならではの魅力に思えます。

 

四季の江戸

春は観梅、観桜、潮干狩り、夏は花火に川遊び、秋は観菊、観月、そして冬の雪あそび……。春信の作品を見ていると、江戸時代の人がいかに四季の移ろいに敏感で、そしてそれぞれの季節を愛でていたかがよくわかります。冬が主題の浮世絵には雪が描かれていることが多いのですが、雪の表現に「きめ出し」というモコっとした押しがされているものが多く、とても魅力的です。

 

美人図鑑

浮世絵といえば、美人画。とりわけ、春信の美人画は、今も昔も不動の人気を誇る美しさです。春信は、茶屋の看板娘から吉原の花魁まで、江戸時代の“アイドル”ともいえる実在の美女たちにクローズアップしているほか、イマジネーションから生まれた夢見るような美少女まで、さまざまな美人画を描いています。

浮世絵というと、ずいぶん昔の古臭い絵だと思われるかたもいるかもしれません。けれども、春信の作品をご覧いただくことで、春信ワールドが今なお、その美しさとかわいさ、そしてへんてこな面白さで私たちの心を打つ“新しさ”に溢れていることがおわかりいただけるはずです。ぜひ展覧会や書籍で、春信の魅力をお楽しみください。

 

ARTBOX 鈴木春信

ARTBOX 鈴木春信
定価:本体2200円(税別)
ISBN978-4-06-220738-6
浅野秀剛 著

 

ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信
2017年9月6日(水)~10月23日(月) 千葉市美術館
名古屋ボストン美術館、大阪・あべのハルカス美術館、福岡市博物館に巡回予定。
*ご紹介した「ARTBOX 鈴木春信」からの浮世絵は展示されません。

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